本店近所の明王殿
【香薬へのこだわり】

−−−邪気を払い清浄を保つ−−−

千年菊方
 せんねんきくほう
徳川家康のメモ「香の覚え」を
忠実に再現した家康の香。
徳川美術館と春香堂本店で
しか手に入りません。
尾張徳川家ゆかりの
葵窯製作御深井焼菊香合付
価格5,000円(税別)

注:葵窯加藤春二氏他界のため香合はございません。
現在は、練り香2パック入り4,000円(税別)






【練り香作りに挑戦】
南山大学人文学部

霍香かっこう
漢字は「くさかんむり」がいります。皮膚組織再生能力があり、近年軟膏の成分のひとつとされています。
春香堂
初代、栄次郎が漢方薬問屋に丁稚奉公の後、漢方薬業として独立しています。たまたま、近隣のご住職方々から請われて漢方薬材料を利用したお香の調合を生業としたことが始まりで、現在の薫物香料業に至っています。香と薬がとても密接な関係にあることを、このことからもご理解いただけることと思います。

香りと薬
最近、「○○○○大事典」や、「××リサーチ」など身体の諸処の作用を化学分析や臨床データをもとに検証するテレビ番組がもてはやされています。これら番組の内容のほとんどは「昔から△△は□□に効くと云われてきたが本当か?」といった伝承の審議を問うものが多く、分析器機の進歩や臨床データの蓄積によって、それらの資料や情報が比較的容易になった21世紀の現代だからこそもてはやされる科学情報番組ではないかと思います。

嗅覚の研究も遅蒔きながら進歩し、脳内神経伝達システムといった、香りの身体への影響も科学的に解明されつつあります。香りの成分の何がどの脳内経路を辿りセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンといったような分泌物を出し、心身のリラックスを促したり、リフレッシュやエキサイトといった作用を引き起こすかが解明されてきました。またこのような香りと身体のシステムが、医学療法にも利用されつつあり、アレルギー性鼻炎や花粉症に留まらず、この嗅覚による心身の作用が、重要な療法のひとつになりつつあります。まさに、現代のストレス社会の救世主ともなりえる医療となることでしょう。
春香堂の漢方生薬を配合した香りも、科学進歩の恩恵に浴し、伝承されてきた効能と、成分本来の薬効作用のどちらもが解明され、ご活用いただける時代になることでしょう。

【練り香】
香薬といわれる効果効能のある香料で作られるもの代表が練り香です。漢方薬の丸薬で百草丸や正露丸などを想像していただけば、だいたい似たような形をしています。練り香材料になる香料のそれぞれの特徴です。
(★)伝承的な漢方薬用途。
(☆)最近の成分分析器機や臨床データにより解ってきた成分と作用。


 ○ 沈香 ジンコウ agarwood(aloeswood)
  ★鎮静剤とされ、六神丸などに使われてきました。
  ☆特有成分セスキテルペンアルコール類ジンコールは・・・

 ○ 白檀 ビヤクダン sandalwood
  ★漢方薬では解熱剤として利用されてきました。
  ☆特有成分セスキテルペンアルコール類サンタロールは・・・

 ○ 丁字 チョウジ clove
  ★直接ふれると肌刺激が強くしびれるので歯の麻酔薬として使われました。
  ☆フェノールは抗菌効果が優れています。

 ○ 甘松 カンショウ spikenard
  ★芳香健胃剤として使われてきました。
  ☆特有成分セスキテルペンアルコール類バレリアノールは・・・

 ○ 茴香(八角・大) ウイキョウ staranise
  ★芳香健胃剤として使われてきました、
    最近ではインフルエンザウィルスで・・・大脚光!
  ☆特有成分セスキテルペンアルコール類t−アネトールは・・・

 ○ 桂皮 ケイヒ sinnamon
  ★発汗、止痛や芳香健胃剤として使われてきました。
  ☆抗菌効果の高いシンナミックアルデヒドを含有。

 ○ 霍香 カッコウ patchouly
  ★胃腸炎や整腸に使われてきました。
  ☆特有成分パチュロールは皮膚組織再生効果で注目。

 ○ 龍脳 リュウノウ borneol
  ★きつけ薬として使われてきました。
  ☆フェノールは抗菌効果に優れています。

 ○ 麝香 ジャコウ musk
  ★媚薬効果で楊貴妃は飲み続けたといわれます。
  ☆特有成分ムスコンは・・・

  ○ 鬱金 ウコン turmeric
  ★カレー粉やたくあんの染料として有名ですが、
    気の流れをよくすることでも知られています。
  ☆最近なぜか大ブームですネェ。

  ○ 甲香(貝香) カイコウ
  ★タンパク質臭の香料
  ☆キューッとくる塩味は・・・

  ○ 薫陸 クンロク
  ★乳香の化石、琥珀はその最上といわれるゴム臭の香料。
  ☆クーッとくるゴム臭は・・・






訶梨弥勒(かりろく)形
香袋も起源は薬玉。

伝統的な日本のアロマテラピー「お香」

【薬玉(くすだま)に願いや呪い(まじない)を込めた】
旧暦の五月五日端午の節句は、「盛夏」です。今の暦でおよそ6月の中旬頃です。うっとうしい梅雨の季節ですね。この頃になると蒸し暑さも増し、食べ物も腐りやすくなり、食中毒や疫病が猛威を奮いました。だからこの季節に「薬玉」を柱に掛けました。中国から渡来した「薬玉」の中身は、元来は漢方生薬だったのです。空気を清浄にし、疫病の伝染を防ぐとされていたのです。やがて、その薬玉はお呪(まじな)いのひとつとして部屋の柱に掛け、病が全快すると必要なくなり、そして割るということになりました。トンネル工事や橋梁の開通式に割る薬玉も安全祈願と祈願成就の意味なんです。また酒蔵の表につり下げてある杉の葉の玉もこのくす玉が起源です。近年ではこの薬玉の意味は形式だけのものになり、なかには掛け軸の絵としてもその名残を見ることがあります。


【丈夫で元気な子が育つようにというお呪い】
また、五月の端午の節句は現在は子供の日です。この日のお風呂に菖蒲の葉を入れます。お湯の熱さで菖蒲の香りがプーンと鼻をつきます。殺菌効果のあるこのかおりを吸い込むことで免疫力の弱い、細菌に犯されやすい子供の健康を願いました。これも「香薬」効果のひとつ伝統的なアロマテラピーなのです。


【長寿を願う元旦の屠蘇】
お正月に飲むお酒を「屠蘇」といいますネ。このお酒は本来漢方生薬を入れていました。最近では正月に飲むお酒全般を「お屠蘇」と言っていますが、昔はちゃんと漢方生薬の粉末を混ぜてお屠蘇として長寿を願って飲んでいました。



【おばあちゃんのアロマテラピー】
お寺の拝殿の大きな香炉の前でおばあちゃんたちが線香の煙を身体に撫で付けている光景を目にします。あれは何をしてるのでしょう。その煙を身体の悪いところに当てると治るのだそうです。(本当に治るの・・・?

線香のルーツは江戸時代初期にさかのぼります、中国から長崎や堺に製法が渡来したとされます。やがて杉の産地の日光などで杉の葉を原料に線香を作るようになました。愛知県では三河の山中が杉の産地でした。でも、現在のタブの木を原料とする一般の線香と違い、杉の線香は通称「駄線香」といわれて杉の葉を原料にしていますから焚くと煙くて匂いは強く、目が痛くなるのでとても室内用としては使えません。でも、日本では線香伝来のもっともっと昔から杉の葉には殺菌効果があることが知られていました。(現在でも仕出しのような折り詰めの中に生モノの側に杉の葉を見ることがあります)これと同様にこの殺菌効果の効能を「邪気を払う」のたとえに利用した線香が実は杉の葉を原料にした「駄線香」だったのです。「駄」とつくとすぐ駄菓子のように安価だとか、値打ちのないように受けとられますが、線香の場合はけっしてバカにできません。「香」が日本に伝来してからずーっと「薬」でいた香薬効果の一つなのです。



【香は薬であり、薬は香であった】
名香蘭奢待(らんじゃたい)を所蔵する奈良東大寺の正倉院に薬種目録という所蔵帳が現存しています。その中に漢方薬で使われる薬と同列に沈香、白檀、丁字、麝香などのお香材料が明記されています。この時代「香りと薬」は同じ仲間として扱われていたのです。それらを総称して香薬といいます。